受賞歴のあるイノベーションが再生可能なエネルギーを促進

温室効果ガスの排出正味ゼロの未来を実現するには、世界のエネルギーの生産・消費方法が大きく変わることが必要です。全産業の加工処理の全工程が、より少ない労力でより多くのことができ、地域とビジネスにおいて持続可能な未来を創造するためにも、あらゆることが再考されなければなりません。

持続可能性は、顧客を中心とする、ティムケン製品イノベーションの中核です。同社の研究開発および革新的な考え方は、製造工程や材料の選択から、製品の性能や寿命に至るまで、バリューチェーン全体でエネルギーを節約し、効率を向上させます。ティムケンの技術リーダーであるダグ・スミス(Doug Smith)とライアン・エバンズ(Ryan Evans)は、受賞歴のある同社の設計工学が、再生可能エネルギーの分野をどのように進歩させているかを説明します。

市場主導のイノベーション

1899年より、ティムケンは、世界で最も緊急な設計工学上の課題に取り組み、産業の未来を築くために、お客様に革新をもたらしてきました。研究開発(R&D)への取り組みは、1920年代に、エンジニアたちが同社の製造業務の一環としてプロトタイプとテストラボで働いたことが始まりでした。現在、140人を超えるティムケンの科学者、研究者、エンジニアたちあ、世界級のラボで、受賞歴を誇る、顧客主導の研究開発を幅広い分野で実施しています。 それには理論科学 から実用的な 製品試験まで

世界のために、価値を創造することに注力しています。ティムケンでは、それは機会と能力が交差するときに起こります。

「機械式動力伝達と産業用モーションにおいて新たな需要を生み出す市場の動向が、当社の技術ソリューションを生み出します」と、テクノロジー部門のバイスプレジデントのダグ・スミスは言います。「再生可能エネルギーでは、ごく最近まで存在しなかった用途向けに設計しています。各開発サイクルにおいて、次発は、最終版よりも常に効率的で持続可能でなければなりません。私たちが知っていることと学んだことを応用して、お客様と環境に可能な限り大きな影響を与えます。」


「機械式動力伝達と産業用モーションにおいて新たな需要を生み出す市場の動向が、当社の技術ソリューションを生み出します。」

ダグ・スミス
バイスプレジデント


影響力は認められつつあります。2024年ティムケンは、 Fast Company誌に世界で最も革新的な企業の1つとして選ばれ 、2023年と2024年には、Fortune誌に米国で最も革新的な企業の1つとして認められました。 どちらの賞も、実社会に貢献する製品と、工程における革新を優先しています。ティムケンは、研究開発の専門知識が、同社の最大の最終市場の分野で再生可能エネルギーの効率性と持続可能性を向上させたことで、両方の賞を受賞しました。

風力発電の製品とプロセスの進歩

風力タービンのタワーの上にあるナセル(風で回転するブレード)には、風の中でブレードが回転し続け、クリーンな電力を生成するのに役立つ部品が使われています。最も重要なのは、回転するブレードとローターの大きな推力と負荷を支えるメインシャフトのベアリングです。

タービンが大きくなるにつれて、ベアリングも大きくなります。このことは、これまでに製造された中で最大の直径4メートルの(13フィート)のものも含め、効率的で長持ちするベアリングを設計する際の重要な課題となります。

A very large roller bearing assembly.

ティムケンのエンジニアたちは、2つの超大型ベアリングを使用し、メインシャフトに沿ってある程度の距離を隔てることで、負荷を効果的に分散するというソリューションを開発しました。このソリューションは、タービンの運転効率を向上させるだけでなく、タービンの耐用年数の全期間をサポートできるように設計されています。また、ベアリング交換の必要性が減ることで、ベアリングの製造に必要な材料やエネルギーを削減することができます。

同社のベアリングのポートフォリオの研究開発責任者であるライアン・エバンズによると、製品設計は風力エネルギーをより持続可能なものにする要素の一つにすぎません。ティムケンは、電気を使用し、ベアリングのレースウェイが硬化している間のみ「オン」になる、ボアが超大型のベアリングのためのより持続可能な熱処理プロセスを生み出しました。これにより、高温炉を24時間年中無休で維持する必要がなくなり、部品の重要な表面のみを適切に処理できます。このプロセス革新により、従来の炭化水素燃焼炉を使用する熱処理と比較して、エネルギー消費量と排出量が大幅に削減されます。

「私たちは冶金、材料、製造プロセスに関する膨大な知識を持っていますが、今日まだ理解されていない分野でも、常に探求を続けます」とエヴァンズは言います。「これらの発見は、賢明でエネルギー効率の高い製造で環境を保護するなど、全体的な問題に取り組むのに役立ちます。」

ティムケンはまた、ベアリング生産と風力タービン運転の両方からの要求に部品が耐えることができるよう、TMS-25と呼ばれるカスタム鋼合金を開発しました。この合金は、可能な限り再生鋼からできており、持続可能性をさらに高めることができます。

太陽発電における産業用モーションの革新

太陽発電の前線において、ティムケンは、電気に変換するエネルギーを捕らえるために、毎日、一日中太陽の方を向き続ける高度な追跡システムの精密動作制御ソリューションのリーダーとなりました。

ティムケンの子会社である コーンドライブは米国アラブ首長国連邦南アフリカ中国世界最大規模の太陽光発電所の多くに搭載される高精度ドライブを開発しています。

同社は 、オーストラリアで2番目に大きい太陽光発電(PV)太陽追尾型システムのプロジェクトのために、最近専門家によりカスタマイズされたソリューションを提供しました。コーンドライブのエンジニアたちは、プロジェクトの太陽追尾型システムのメーカーと協力して、強風による過度の振動にも耐えることができるマルチポイント旋回ドライブを開発しました。

Assembly of slewing drives housing.

これは、ニューサウスウェールズ州の非常に風の強い山岳地帯に建設されている太陽光発電所にとっては特に重要なことです。旋回ドライブは、風によって引き起こされるせん断、曲げ、ねじり応力を巧みに管理し、構造的損傷や早期の機器故障を防ぎます。

「維持可能性が社会的な優先事項になる前も、ティムケンの研究開発にとって、これは重要なテーマであり、これからもそうあり続けます」とエバンズは述べます。「私たちは成熟した技術力を持つ成熟した企業であり、その強固な足場は、新しい課題に取り組む確かな基盤を与えてくれます。世界的なテクノロジーのリーダーとして、今日のイノベーションへの投資は、お客様と世界の将来の成功を支援します。」


力を活用すること から 自動車航空機の電化まで、 ティムケンは、世界の天然資源の保護に役立つ持続可能ベアリングの設計や、産業用モーションの設計をリードします。